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🛠 GX SAAS DEPLOY GUIDE

GX ツール選びは、
製品ではなく 「型」 から。

自社が今いる制度段階・組織状態・責任所在から、
統治・保証型と運用・収集型の 2 つの観点で世界中の GX SaaS を整理します。

掲載ツール
6
カテゴリ
🌍
グローバル対応
🩺 SELF-DIAGNOSIS

あなたの会社で、こういうことが起きていませんか

GX 推進の現場でよく観察される 6 つの兆候です。1 つでも当てはまるなら、あなたの会社は制度がまだ安定していない段階にいます。

人はいるけど「わかる人」がいない
経営企画・経理出身者が兼務で担当している
初年度の算定をコンサルに丸投げした
翌年も同じ雛形でデータだけ差し替えている
雛形を作った担当者がもう社内にいない
算定基準が毎年変わって追いつけない
これは GX に固有の困難ではなく、制度がまだ安定していない段階の特徴です。経理も、かつてはここを通過しました。
制度が安定するときに揃ってくる、3 つの条件
3 つが揃うほど、作業は標準化されていきます。揃っていない間は、判断する人が残ります。
📐 評価の視点
GX ツールには「2つの型」がある
GX が組織で機能しない主因は、ツール選定ではなく「どの型が必要か」の誤認にある。統治・保証型は意思決定と開示を担い、運用・収集型は現場のデータと実行を担う。
❓ THREE QUESTIONS

あなたが今、選ぶ前に問うべきは「型」です

製品名や機能比較に入る前に、自社が答えるべき問いが 3 つあります。

問い 1
誰がこの数字に 責任 を負いますか?
🏛 類型A の要件が前景化
外部に説明する責任所在が CFO・経営者に求められている
⚙️ 類型B の役割が前景化
まだ社内の集計と回収を整える段階にある
問い 2
データの 入口 は安定していますか?
⚙️ 類型B で入口の摩擦を下げる
サプライヤーからの活動量データに摩擦が残っている
🏛 類型A の機能が前景化
入口が整理されており「証跡化」が次の課題
問い 3
保証 水準 はどこまで要求されていますか?
⚙️ 類型B が入口整備として機能しやすい場合がある
限定的保証(limited assurance)の準備段階
🏛 類型A の証跡能力が問われる
合理的保証・訴訟対応が射程に入っている
「遅れている」のではなく、「段階が違う」だけです。
類型A:外部説明・保証・証跡化に重心があるツール
類型B:社内集計・データ回収・運用整備に重心があるツール
GX ツール・プラットフォーム一覧
— 件
Watershed
🇺🇸 米国 · Enterprise
Scope 3 算定 ⭐ 型の代表例
企業の GHG 排出量を Scope 1〜3 まで自動計算・可視化するクラウドプラットフォーム。Stripe・Airbnb 等が採用。Sequoia 出資。
  • Scope 1/2/3 の自動データ収集・算定
  • 削減シナリオのシミュレーション
  • GRI・TCFD・CDP レポート出力
Persefoni
🇺🇸 米国 · Enterprise / Mid-market
Scope 3 算定 ⭐ 型の代表例
気候管理・会計プラットフォーム(CMAP)。PCAF・GHG Protocol 準拠の金融機関向け Scope 3 算定に強み。Bloomberg が採用。
  • 金融機関向け投資ポートフォリオ排出量算定
  • PCAF / GHG Protocol に沿った算定を支援
  • SEC・ISSB 開示要件への対応
Greenly
🇫🇷 フランス · SME〜Mid-market
Scope 3 算定
中小企業でも使いやすい UI の CO₂ 算定ツール。会計ソフトや銀行口座と連携して自動で排出量を算定。フランス発の急成長スタートアップ。
  • 会計データから自動で排出量計算
  • SME 向けシンプル UI・低コスト
  • フランス ADEME ベースの排出係数
Normative
🇸🇪 スウェーデン · SME〜Enterprise
Scope 3 算定
科学的根拠に基づいた炭素会計エンジン。EEIO(環境拡張産業連関分析)モデルを活用し、データが少ない場合でも精度高く推計。
  • EEIO モデルによる高精度推計
  • データ空白を自動補完
  • SBTi 目標設定との統合
アスエネ
🇯🇵 日本 · SME〜Enterprise
Scope 3 算定 🇯🇵 国内対応
日本の規制・慣習に対応した GHG 排出量算定・可視化・削減サービス。Scope 1〜3 対応、環境省ガイドライン準拠。国内導入実績多数。
  • 環境省 / 経産省ガイドライン・国内排出係数に対応
  • 日本語サポート
  • 再エネ切替・Jクレジット連携
C-Turtle
🇯🇵 日本 · NTT データ · グローバル展開中
Scope 3 算定 ⭐ 型の代表例 🇯🇵 国内対応
NTT データが提供する脱炭素プラットフォーム。CDP との国内唯一のデータ使用許諾契約により一次データを算定に利用できる点と、サプライヤーの削減努力を自社 Scope 3 に直接反映する「総排出量配分方式」がグローバルでも先駆的。
  • CDP との国内唯一のデータ使用許諾契約に基づく一次データ活用
  • 総排出量配分方式でサプライヤー削減が自社削減に直結
  • 金融機関向け C-Turtle FE(PCAF 準拠)も展開
Workiva
🇺🇸 米国 · Enterprise
ESG レポーティング ⭐ 型の代表例
SEC・ISSB・CSRD などの規制対応 ESG 報告書を自動作成するエンタープライズプラットフォーム。Fortune 1000 企業の 85% 以上が利用。
  • GRI・TCFD・ISSB・CSRD 対応
  • 複数フレームワーク横断の自動マッピング
  • 監査トレイル・承認ワークフロー
EcoVadis
🇫🇷 フランス · Enterprise
サプライチェーン ⭐ 型の代表例
サプライチェーン全体のサステナビリティ評価・スコアリング基盤。185 カ国以上・250 業種以上・15 万社以上が評価対象。BMW・Google・Nestlé などが採用。
  • サプライヤーの ESG スコアリング
  • Scope 3 カテゴリ 1 データの収集支援
  • 業界ベンチマーク・改善提案
Sweep
🇫🇷 フランス · Mid-market〜Enterprise
ESG レポーティング
Carbon Management + ESG 報告を一体化したプラットフォーム。CSRD 対応に特に強く、欧州企業での採用急増中。
  • CSRD / ESRS 対応を支援
  • 炭素算定と ESG 報告の統合
  • サプライヤーデータ収集の自動化
Salesforce Net Zero Cloud
🇺🇸 米国 · Enterprise
ESG レポーティング
Salesforce エコシステムと統合する ESG データ管理・報告プラットフォーム。既存の Salesforce 環境を持つ大企業に親和性が高い。
  • Salesforce CRM との深い統合
  • バリューチェーン排出量の可視化
  • CDP・GRI・SASB 対応
Booost
🇯🇵 日本 · SME〜Enterprise
ESG レポーティング 🇯🇵 国内対応
サステナビリティ経営プラットフォーム「Booost」を提供。PACT(Partnership for Carbon Transparency)の世界初ソリューションプロバイダー・メンバーとして国際的なデータ相互運用性を確保。SSBJ 等の情報開示を支援する AI 機能を提供し、累計約 70 億円を調達。
  • PACT 世界初ソリューションプロバイダーとして相互運用データ対応
  • SSBJ・ISSB に沿った開示支援 AI 機能
  • サプライチェーン排出量のデータ収集・集計自動化
  • 累計約 70 億円調達・国内有力企業への導入実績
EcoStruxure
🇫🇷 フランス · Enterprise (Schneider Electric)
エネルギー管理 ⭐ 型の代表例
Schneider Electric のエネルギー管理・自動化プラットフォーム。工場・ビル・データセンターのエネルギー最適化で世界シェアトップ。
  • リアルタイムエネルギー消費モニタリング
  • 設備自動制御・ピーク需要削減
  • 再エネ統合・マイクログリッド管理
Envizi (IBM)
🇦🇺 オーストラリア / 米国 · Enterprise
エネルギー管理
IBM が買収した ESG レポーティング&エネルギー管理プラットフォーム。不動産・小売・製造業に強く、多拠点のエネルギーデータを一元管理。
  • 多拠点エネルギーデータの一元化
  • 水・廃棄物・排出量の統合管理
  • AI 駆動の GHG 算定・Scope 3 データ分類
e-dash
🇯🇵 日本 · 三井物産発(2022年設立、2024年〜みずほ系も出資)
Scope 3 算定 🇯🇵 国内対応
三井物産発のスタートアップ(2024 年からみずほイノベーション・フロンティアも出資)が運営する CO₂ 排出量可視化・報告・削減支援クラウド。請求書画像のアップロードだけで Scope 1/2/3 を自動算定し、報告書をワンクリックで出力できる。大手監査法人による第三者検証つき。
  • 請求書画像アップロードだけで算定開始
  • Scope 1/2/3 対応・GHG プロトコル準拠
  • 三井物産 LCA Plus と統合した「e-dash CFP」で製品単位算定
  • 金融機関・自治体それぞれ 220+ 連携
Zeroboard
🇯🇵 日本 · SME〜Enterprise
Scope 3 算定 🇯🇵 国内対応
GHG 排出量算定・CFP(製品カーボンフットプリント)算定 SaaS。子会社ゼロボード総研が自然資本研究会を主催し、GRI 基準委員会副議長にアジア人として初めて人材を輩出。GX-ETS への対応も視野に入れた開示支援を提供する。
  • GHG プロトコル・環境省ガイドライン準拠の排出量算定
  • 製品単位の CFP 算定(サプライチェーン一次データ活用)
  • GRI・自然資本領域まで含む開示支援
  • GX-ETS 対応を見据えた証跡管理
LevelTen Energy
🇺🇸 米国 · Enterprise
再エネ調達 ⭐ 型の代表例
再エネ PPA(電力購入契約)のマーケットプレイス。北米・欧州で数百件の PPA 取引実績。RE100 達成を目指す企業の再エネ調達を加速する。
  • PPA 案件の一括比較・入札
  • RE100 / EAC 対応の調達戦略立案
  • 再エネ市場データの分析ツール
Flexidao
🇪🇸 スペイン · Enterprise
再エネ調達
24時間365日クリーンエネルギーの追跡・証明を行うプラットフォーム。EAC(エネルギー属性証書)のリアルタイム照合で高品質な再エネ調達を実現。
  • 時間単位の再エネ消費照合(24/7 CFE)
  • EAC 発行・管理・移転
  • Google・Microsoft も採用
REsurety
🇺🇸 米国 · Enterprise
再エネ調達
再エネ発電予測・リスク分析プラットフォーム。PPA 契約前の発電量シミュレーションや、ポートフォリオ管理に必要な分析ツールを提供。
  • 再エネ発電量の高精度予測
  • PPA リスク分析・価値評価
  • 気候変動シナリオ対応
Manufacture 2030
🇬🇧 英国 · Mid-market〜Enterprise
サプライチェーン ⭐ 型の代表例
製造業サプライチェーンの脱炭素化に特化したプラットフォーム。大企業がサプライヤーに対して排出量削減プログラムを展開する際のハブとして機能する。
  • サプライヤー向け無料排出量算定ツール
  • バイヤー主導の削減キャンペーン設計
  • Scope 3 カテゴリ 1 のデータ収集基盤
Altruistiq
🇬🇧 英国 · Enterprise
サプライチェーン
サプライチェーンの炭素データを自動収集・算定するプラットフォーム。ERP・調達システムと統合し、手作業なしで Scope 3 カテゴリ 1 を算定。
  • ERP / 調達システムとのネイティブ統合
  • サプライヤーへの自動データリクエスト
  • activity-based と spend-based の切替
CarbonChain
🇬🇧 英国 · Enterprise (金融・コモディティ)
サプライチェーン
コモディティ取引・物流の炭素排出量を算定するプラットフォーム。鉄鋼・アルミ・農産物など高排出素材のサプライチェーン追跡に強み。
  • コモディティ単位の排出量追跡
  • 貿易金融・輸出入の Scope 3 算定
  • CBAM(EU 炭素国境調整)対応
Xpansiv
🇺🇸 米国 · 環境価値取引マーケットプレイス
カーボンオフセット ⭐ 型の代表例
カーボンクレジット・REC・環境属性証書(EAC)を扱う世界最大規模の環境価値取引プラットフォーム。CBL 取引所を通じて VCU・REDD+ などの取引基盤を提供する。
  • VCU・ACR・Gold Standard クレジット取引
  • REC(再エネ証書)の一元管理
  • デジタル MRV と不正防止機能
South Pole
🇨🇭 スイス · クレジット供給・気候コンサル
カーボンオフセット
SaaS ではなく、カーボンクレジット開発・調達支援とネットゼロ戦略コンサルを行う事業者。森林保全・再エネ・メタン削減など 850 件超のプロジェクトを開発・調達。Kariba REDD+ 問題(2023)を経て、品質ガバナンスを刷新中。
  • Verra / Gold Standard 認証クレジットの開発・調達
  • ネットゼロ戦略策定から実装まで伴走
  • 自然由来ソリューション(NbS)に強み
Patch
🇺🇸 米国 · Developer / Enterprise
カーボンオフセット API 対応
カーボン除去・オフセットを API で購入・管理できる開発者フレンドリーなプラットフォーム。直接空気回収(DAC)から森林保全まで多様なプロジェクトに対応。
  • REST API でカーボン購入を自動化
  • DAC・BECCS・森林保全など多種対応
  • プロジェクトの品質スコアリング公開
該当する SaaS が見つかりませんでした。
🗺 MARKET STAGE MAP

同じ「気候開示」でも、求められているものが市場ごとに違います

市場別の制度段階の差は、ツールの設計思想の差として現れます。優劣ではなく、どの機能が前景化しているかの差です。

🇺🇸
米国
訴訟・SEC 開示圧力が強い段階
類型A の要件が前面に出やすい。証拠能力(defensibility)と CFO の説明責任が先に立つため、証跡化・レビュー可能性に重心が置かれます。
🇪🇺
EU
CSRD/ESRS の段階的保証
統制と大量データ収集の両方が問われやすい。限定的保証から段階的に水準を引き上げるロードマップの中で、A と B 両方の機能が必要になります。
🇯🇵
日本
SSBJ 整備期・報告形式を作る段階
類型B の役割が見えやすい。まず入口データの摩擦を下げ、集計を成立させる段階にあるため、運用・収集型の機能が前景化します。
日本の GX ツールが類型B に寄っているのは、市場の要請への適合的反応です。
📚 EVIDENCE & KNOWLEDGE

この分類の背景にある研究と現場の知見

左の棚は 実ケースとして必要な学術データ(gxceed の論文)、右の棚は 現場で動いている知見(GX 派遣のニュース+SNE 構造分析)。フィルタタブで絞ると、対応するカテゴリだけが残ります。

📄 RESEARCH実ケースの根拠としての論文
📰 KNOWLEDGE現場で動いている GX のニュース
📊 COMPANIES同じカテゴリで観測されている GX 企業
📕
Coming Book
GXがうまく回らない理由は、GXにない
日本企業が GX 対応で躓く構造的原因を SOX・IFRS の前例から解く。
「統治型」と「運用型」の誤配置、判断と実行の分離不全、可変労働設計の欠如——
GX の失敗は GX の問題ではなく、組織アーキテクチャの問題だ。
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統治・保証型 報告・開示・監査
運用・収集型 現場・データ・削減
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